ロシア文学の世界で活躍する奈倉有里さんをご存じですか?
彼女は、翻訳家・研究者として、日本とロシアの文学を繋ぐ重要な役割を果たしています。
そんな奈倉さんの新作『文化の脱走兵』が、第76回読売文学賞(随筆・紀行部門)を受賞!
本書では、翻訳を通じて文化の壁を超えようとする試みや、異文化の中での葛藤がリアルに描かれています。
この記事では、奈倉有里さんの経歴、ロシア文学への情熱、受賞作品の魅力を徹底解説!
彼女の歩んできた道や、これまでの受賞歴、翻訳家としてのこだわりもご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
奈倉有里の経歴と魅力
本日12月12日(日)の読売新聞「著者来店」のコーナーに『夕暮れに夜明けの歌を』のインタビューが掲載されました。「「謎の人」を知ることができる」本…! pic.twitter.com/U3QVglPNdl
— 奈倉 有里 (@yurnaque) December 11, 2021
奈倉有里さんは、ロシア文学者・翻訳家として活躍し、日本とロシアの文化・文学を繋ぐ重要な役割を担っています。
彼女の歩んできた道、翻訳や研究に対する姿勢、そして近年話題となった『文化の脱走兵』について詳しく紹介していきますね。
① 奈倉有里のプロフィールと基本情報
奈倉有里さんは、1982年12月6日生まれのロシア文学者・翻訳家です。
彼女の専門はロシア詩および現代ロシア文学で、特にアレクサンドル・ブロークの研究を中心に行っています。
また、早稲田大学で講師を務め、翻訳活動と並行して教育にも力を入れています。
ロシア文学において日本とロシアの橋渡し的な存在となっており、多くの著作や翻訳書を世に送り出しています。
② 学歴とロシア文学への歩み
高校卒業後、ロシア文学への情熱から2002年に単身ロシアへ渡り、ペテルブルグの語学学校でロシア語を学びました。
その後、モスクワ大学予備科を経て、ロシア国立ゴーリキー文学大学に入学。
2008年、日本人として初めて同大学を卒業し、「文学従事者」の学士号を取得しました。
当時、日本との連絡手段が限られていたことから、ロシア文化に深く没入し、現地での文学研究を本格的に始めました。
③ 大学卒業後の研究と講師活動
帰国後、2009年に東京大学大学院人文社会系研究科に入学し、ロシア文学をさらに深く研究。
2011年に修士課程を修了し、博士課程に進学しました。
2017年には博士課程を満期退学し、その後は関東学院大学、東京大学、聖心女子大学、早稲田大学で講師を務めるようになります。
また、2020年には博士論文『アレクサンドル・ブローク 批評と詩学』で東京大学より博士(文学)の学位を取得しました。
『文化の脱走兵』が読売文学賞を受賞
読売文学賞の受賞作が発表されました。
— 読売新聞 文化部 (@YOL_culture) January 31, 2025
円城塔「コード・ブッダ」(文藝春秋)
奈倉有里「文化の脱走兵」(講談社)
阿部賢一「翻訳とパラテクスト」(人文書院)
黒木三千代 歌集「草の譜」(砂子屋書房)
訳・斎藤真理子 ハン・ガン「別れを告げない」(白水社)
選評と合わせてご覧ください。 pic.twitter.com/NftOzw5X53
① 受賞の経緯と意義
2025年、第76回読売文学賞(随筆・紀行部門)を受賞した奈倉有里さんの『文化の脱走兵』(講談社)。
この賞は、日本文学界において権威ある賞の一つであり、受賞作はその年の文学界に大きな影響を与えた作品とされています。
賞金は200万円、贈賞式は3月11日に東京・内幸町の帝国ホテルで行われる予定です。
② 『文化の脱走兵』の内容とテーマ
『文化の脱走兵』は、奈倉有里さんが翻訳家・研究者として、日本とロシアという異なる文化の間で生きてきた経験を綴ったエッセイです。
翻訳という行為を通じて言葉の壁を越えようとする試みや、異文化の中での葛藤を赤裸々に描いています。
ウクライナ侵攻が始まった時期の思いも反映され、言葉の力、文化の境界、戦争と文学の関係を深く掘り下げています。
ロシア詩の引用や、翻訳者ならではの視点が散りばめられ、文学と現実の関係性を感じさせてくれます。
また、奈倉さんの個人的な思い出や柏崎への移住の決断など、私的なエピソードも交えられており、エッセイとしても読み応え抜群です。
③ 読者の反響と評価
偶然手にした、奈倉有里さんの「文化の脱走兵」を読んでいます。好きな作家さんがまた増えた❤️
— ミカヅキユミ (@mikazuki_yumi) January 31, 2025
」奈倉有里さんの『文化の脱走兵』(講談社)は、傑出したエッセイ。ロシア文学研究者でもあり怜悧で深甚な知性がうかがえ、感覚や思索のあり方は石牟礼道子さんに続く人ではないかと。。文体本当に素晴らしい。柏崎刈羽原発を見届ける為に転居し柏崎に住まいを構えられたと。。
— necomatango🍉 (@necomatango) January 29, 2025
奈倉有里「文化の脱走兵」読了。
— ゆっぴょす🦑 (@yuppyos_inkling) January 26, 2025
本を片手に、戦う勇気ではなく逃げる勇気を──。
途方も無い悲しみを、憎悪ではなく未来を作る「ことば」に変える。
いつの世も文学は示し続ける。
本を読む人は欺瞞に気づき、教科書の嘘を読み解く術を持つ。
だからこそ詩を、本をきちんと読まなければいけない。 pic.twitter.com/gexFWAZXoM
『文化の脱走兵』は、読者から「言葉の境界線を越えるとはどういうことかを考えさせられる作品」として高い評価を得ています。
また、「大事なものを見つめ直すきっかけをくれる」作品でもあります。
また、エッセイでありながらも奈倉さん自身の体験が強く反映されており、まるで文学作品を読んでいるかのような味わい深い文章が魅力です。
奈倉有里の基本情報(プロフィール)
項目 | 内容 |
---|---|
生年月日 | 1982年12月6日 |
出身地 | 東京都 |
学歴 | ロシア国立ゴーリキー文学大学卒業、東京大学大学院博士課程満期退学 |
研究分野 | ロシア詩、現代ロシア文学 |
主要受賞歴 | 読売文学賞(2025年)、サントリー学芸賞(2022年)、紫式部文学賞(2022年) |
主な著作 | 『アレクサンドル・ブローク:詩学と生涯』、『文化の脱走兵』 |
翻訳作品 | 『手紙』(ミハイル・シーシキン)、『陽気なお葬式』(リュドミラ・ウリツカヤ) |
奈倉有里さんの経歴、研究、受賞歴、そして最新作『文化の脱走兵』について紹介しました!
彼女の翻訳や研究は、文学の可能性を広げる大きな役割を果たしており、今後の活躍にも注目ですね。
ぜひ、彼女の書籍を手に取ってみてくださいね!